会議名:平成17年第6回定例会(第1日12月 8日)
○21番 (中内議員)  今回の質疑の趣旨は、鳥獣による農作物の被害や農道の未整備などで、農家の農業生産に対する意欲の減退、そういったことが農業の衰退につながっていくようなことになってはいけないというような観点から、質疑をさせていただきたいと、このように思います。

 まず、1点目でございますが、鳥獣による農作物被害への対策について、お尋ねいたします。

 動物愛護あるいは自然保護の観点から、鳥や獣をむやみに殺してはいけないというようなことで、特に、北摂の山間部におきましては、鳥獣保護区や狩猟禁止区域に指定されているところが多いというようなことから、野生動物がやたらとふえてまいりまして、イノシシ、シカ、カラス、猿、最近におきましては、アライグマ等による農作物の被害の急増や、また、安威川漁業協同組合では、アユの稚魚がカワウの被害に遭ったと聞いたりいたしております。

 そういった中で、特に、イノシシ等による農作物への被害は、農家の生産意欲が減退し、耕作放棄地が増加するなど、地域の農業生産活動に多大な影響を及ぼしておるところでございます。こういった中で、本市といたしまして、鳥獣による農作物被害に対し、どのように対応されているか、また、駆除実績について、お答えいただきたいと思います。

 次に、2点目でございますが、農道整備について、お尋ねいたします。

 農業振興地域におきましては、農業経営の合理化、省力化といったことで、昭和50年代の後半から、国・府の各種補助事業の導入などをしていただくことによりまして、圃場整備、農道、水路等々の整備がかなり進捗してまいりまして、本市の農業生産基盤の整備水準の関係におきましては、府下では高いほうにあると評価をさせていただいておるわけなんですが。

 既に、国・府の補助事業で整備が完了した地域はいいんでありますが、急傾斜地あるいは整備不可能な場所等、圃場整備から除外された区域がありまして、また、それとともに、受益面積等が小規模であるために、国や府から採択要件に満たないというようなことからしまして、農道が未整備で、トラクターあるいは耕運機等がなかなか入れないようなところが残っておりまして、耕作放棄をされているのが見受けられるというのが現状であろうかと思います。

 そこで、農地や農家を守るという立場から、本市として、このような地域でも農道整備に取り組んでいただけるような何かご配慮できないものがないか、お伺いをしたいと思います。

 以上です。

○福井議長 越水市民生活部長。

    (越水市民生活部長 登壇)

○越水市民生活部長 鳥獣による農作物被害への対応についてでありますが、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律に基づきまして、大阪府から捕獲許可を得て、猟友会に依頼をしまして、駆除活動を実施しております。しかし、自然保護の観点から、捕獲頭数には上限が定められ、駆除活動にも限界がございます。

 このようなことから、市独自での事業としましては、平成12年度から有害鳥獣防止柵の設置について、材料費の5割を補助するなど、駆除と自衛の両面で対応をいたしております。

 次に、有害鳥獣の駆除実績についてでありますが、平成16年度におけます捕獲実績では、カラス12羽、イノシシ19頭、シカ2頭、猿1頭、アライグマ72頭を捕獲いたしております。また、電気柵などの防止柵の申請件数は18件となっております。

 平成17年度の捕獲実績では、11月末までに、カラス43羽、イノシシ8頭、アライグマ52頭を捕獲いたしております。また、電気柵などの設置申請件数でございますが、これも11月末での数字ですが、28件となっておりまして、本年度は、昨年実績と比べ、要望件数が急増いたしております。

 次に、農道整備の取り組みについてでありますが、国庫補助事業としての採択要件は、おおむね2ヘクタール以上の受益農地が必要となっております。また、国の補助事業として採択されることを基本に、幅員4メートル以上の場合、これは受益者の事業費負担はございませんが、道路用地の無償提供を原則としております。また、地権者全員の協力がいただけることが事業実施に際しての必要条件となっております。

 一方、国の採択要件に満たない農道の整備要望も、各地域、集落には個々の事情としてございますので、本市独自の制度である土地改良補助事業で随時実施をいたしております。

 採択の要件は、幅員が2メートル以上確保されまして、受益農地は0.2ヘクタール以上が必要でございます。

 また、農道整備における補助率でございますが、土地改良区、または茨木市農業実行組合長連絡協議会などが事業主体となる団体に対しまして、単年度事業費500万円を最高限度額として、70%の補助を行っております。

○福井議長 21番、中内議員。

○21番 (中内議員)  2問目でございますが、鳥獣対策についてでございますが、ただいま猟友会による捕獲活動や市の単独事業として、有害鳥獣防止柵の設置支援についてのご答弁をいただきました。

 電気柵などの設置申請の件数の実績では、既に昨年度の実績を上回っているということのようであります。今後、被害件数は、ますますふえてくるであろうと思います。そこで、市として、どのような対応を考えておられるか、引き続き、お伺いしたいと思います。

 次に、農道整備についてのご答弁ですが、国の事業として実施する場合には、受益者の負担はないけれども、採択要件として2ヘクタール、2町歩の話でありますが、受益農地が必要であると、道路幅員も4メートル以上が必要であるとのことでありました。これら国の採択要件に満たないものについては、地域の要望にこたえるべく、市独自の事業として、受益者農地0.2ヘクタール、つまり2反歩でありますが、道路幅員2メートル以上という要件のもと、70%の補助率をもって実施しているとのことであります。

 地域の要望に対して、国・府の補助対象外となった部分について、市が補い、手を差し延べていただくというようなことは、市政の本来あるべき姿であり、評価することではありますけれども、昨年度までは市単独農道整備事業の補助率は80%ではなかったかと思うんであります。本市のような、零細農家にとって、補助率の、昨年から言えば、10%の引き下げということで、かなり負担となっております。今後、小規模な未整備農地の整備につきまして、市として、どうお考えをしておられるか、お伺いします。

 以上です。

○福井議長 越水市民生活部長。

    (越水市民生活部長 登壇)

○越水市民生活部長 本市の鳥獣による農作物の被害区域や被害件数でございますが、年々拡大しておりまして、猟友会の駆除活動や、個々の農地への防止柵設置など、市独自の支援では限界があると考えております。

 このような中で、今年度から大阪府独自の事業としまして、イノシシ等の抜本的な防止対策のテストケースとして、田畑の侵入経路を防ぐ防止柵の設置を計画しております。その効果を検証していくと聞いておりますことから、その結果を踏まえまして、個々の農地に設置するのではなく、地域全体を見据えた効率的な範囲、広範囲にわたる有効な防止柵の設置方法へと誘導するとともに、新たな補助制度の創設や事業枠の拡充を国・府に強く要望していきまして、地元農家の負担軽減に努めてまいりたいと考えております。

 次に、農道整備の補助率改定と小規模農地に対する整備についてでありますが、市単独土地改良事業の補助率につきましては、平成17年度より、一律10%引き下げておりまして、農道整備につきましては、補助率を80%から70%に改定をしております。

 これは、近年、土地改良施設の整備改良工事の要望とあわせ、体験農園や直売所など、都市住民との交流の場の整備要望もあることから、新たに都市農村交流基盤事業を創設するとともに、より多くの整備改良要望にこたえることができるよう、措置したものでございます。

 また、国におきましては、新たな食料・農業・農村基本計画に沿って、地域の主体性を生かした地域農業の振興のための条件整備として、小規模な土地改良事業にも対応できる事業の創設を検討されていると聞いております。

 そのことから、農家や農業団体の意向が集約され、事業化が可能な地域があれば、国や府と協議を進めまして、農家負担の軽減が図れるよう、努めてまいりたいと考えております。

○福井議長 21番、中内議員。

○21番 (中内議員)  3問目ということで、それぞれ要望しておきますが。

 1点目の鳥獣被害対策のことでありますが、防止柵の設置は自衛的な手段といたしましては、大変、私は効果的であると思っておりますし、人と自然、動物が共存するという原点に立ち返る意味でも評価はできるんではないかと、このように思います。

 今後は、増加する被害に対応できるよう、予算面での措置でありますが、要望件数が非常に急増して、設置が積み残されていると、私は聞いております。そういった意味から、被害が拡大しているというようなことでありますが、対応をその辺もよろしくお願いしたいなと、このように思います。

 そして、ご答弁にもございましたように、広範囲において、一団の土地を囲っていくというような、個々の対策じゃなくて、そういった面においても国や府と協議をしていただきまして、さらには他市との連携も含めまして、広域的な対策について、国や府に対して働きかけていただけるよう要望しておきます。

 それから、農道整備についてでありますが、トラクターや耕運機も入れないような未整備地が残っている状況がずっと続いていきますと、農業者は、ご承知のとおり、高齢者が多くて、後継者問題も相まって、放作、放棄地というんか、そういうのがふえてくるものと思っております。

 ご承知のように、農地の果たす役割といったものは、単に農業生産の場だけではありませんで、国土の保全、あるいは水源涵養、災害の防止、生態系の維持、また、良好な景観形成といったいろいろな多面的な機能を持っておりまして、それらが十分発揮できるよう、整備の進んでない地域も一部に残っておることでございますので、国や府と事業化について十分協議していただきまして、地元負担の軽減に努めていただけたらなと、このように要望しておきます。

 以上でございます。